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技術のノウハウを学ぶ

塗装職人

「建築業界で技術を身に付けノウハウを学ぶ」と言っても、業界の中でさまざまな職種に細分化されるため、一概にこれだ!と言えるものではありません。
ここでは、まず建築現場における職人の業種がどのように分類されているのかをまず知った上で、それぞれの技術やノウハウを身に付ける上で大切なことについてお伝えします。

現場職人の種類

建設現場で仕事をする職人さんと言っても、少し挙げるだけでこれだけの種類になります。
(実際にはもっとありますが、ここでは割愛させてもらいます。)
それぞれどんな仕事をしているのかを知っておきましょう。

  1. とび職
    主に建物の周りに足場を作り、高所で仕事をする職人。
  2. 土工事職人
    ブルドーザーなどの重機を扱い、建築現場の基礎を形づくる職人。
  3. 型枠大工
    建物の土台となる、型枠を形成する職人。作った枠にセメントを流し込みます。
  4. 鉄筋工
    建物の骨とも言うべき、鉄筋を施工図に沿って配置し、組み上げる職人。
  5. 塗装職人
    外壁や屋根、建物のあらゆるところを塗装する職人。防水加工なども含まれます。
  6. 左官職人
    壁や床の下地を作る職人。
  7. 外壁職人
    建物の外側の壁や屋根などの部分に関する工事をする職人。
  8. 配管工
    空調やガス水道など全般の配管を引く職人。
  9. 内装職人
    建物内の床タイル貼りや壁のクロス貼りなど、内装を担う職人
  10. 電気工事職人建物の電気設備関連の施工をする職人。

技術を身に付けるにはそれなりに時間がかかる

話し合う作業員

現場職人の種類はたくさんありますが、どの職種にしてもその技術を一人前レベルで身に付けるのは簡単ではありません。
職人の世界はその仕事の質ですべてが決まります
技術がなければ必ず誰かが穴埋めしなければならないですし、次の仕事が回ってくることはありません。
いつ何時でも、求められるクオリティー以上の仕事ができるようになるには、相応の努力が必要なのです。
努力の度合いはその人次第ですが、どんなに頑張っても最低3年、普通であれば5年程度は見習いや従業員として、技術を身に付ける期間に充てなければいけないでしょう。
経験や技術が伴わない状態で独立をしたところで、成功する確率は非常に低いです。

組織を回すためのノウハウを得よう

独立をするにあたり、職人としての技術以外にも身に付けなければいけないことはたくさんあります。
それは、親方として組織をまとめていくためのノウハウです。例えば、

  • 安定した仕事を得るための対外交渉や接待の仕方
  • 従業員との関係の築き方

などです。

まず仕事は勝手に生まれるものではありません。
業界内で築いた人間関係と信頼があって初めて発注されるものです。
仕事をもらうために、より多くの業界関係者と知り合い、関係を構築するのが望ましいでしょう。
これは親方であり組織のトップである人の仕事です。
これができなければ、仕事がなく収益も生まれません。
自分の稼ぎはもちろん、従業員を雇っていれば給料を払うこともできなくなってしまいます。
対外関係をうまく構築するスキルは、必須でしょう。

また、従業員を雇うことを想定するなら、そことの関係の築き方についても考えなければいけません。
距離が近く甘すぎるようでは緩みますし、厳しすぎても離れていってしまうでしょう。
どういった付き合い方、関わり方をするのが親方としてベストなのか、これを従業員であるうちに近くの親方から学びます
つまり、尊敬できる親方の下で働かなければこれらの学びはできないのです。
なによりも大事なのは、尊敬できる親方を探すこと、と言っても過言ではないでしょう。

独立には寛容な職人業界

一人先へ進む人形

職人の業界は、比較的独立に寛容だと言われています。
技術を身に付け一人前として認められ、独立したいという気持ちを伝えればほとんどの場合はすんなり受け入れられるでしょう。
独立したからといって完全に元親方との関係が断ち切れるわけでもありません。
一人親方としてその後も同じ現場で働くケースも多く見られます。

ただし、それまでの恩を仇で返すようなことだけはやってはいけません。
たとえば、他の従業員を自分のところに一緒に引き抜いたりすることです。
技術はいくら盗んでも良いですが、人材を盗むのは絶対的なタブーです。
スジの通らないことをすれば、それは瞬く間に界隈に広まります。
結果として信頼できない人間として見られ、仕事を回してもらえなくなるなど、必ず自分に痛手として返ってきます。
独立をする際はしっかり話を通し、お互い納得した上で気持ちよくスタートが切れるように心がけましょう。