建設業界で成り上がるために
世の中の「勝ち組」とは、いったいどんな人たちのことを指すのでしょうか? いい会社に勤めてお金持ちになること、と言う人もいるでしょう。 しかし最終着地点がお金持ちになることならば、必ずしも企業に就職する必要はありません。 それに、企業勤めが前提となると、大卒などの学籍を持たない人からすればスタート地点にすら立てないことになってしまいます。

学歴はないが社会で勝負して成り上がりたい! そういった志を持つ方におすすめの業界があります。それが建設業界です。 これは悪い意味ではなく、建設業界は常に人手不足であり、気概さえあれば誰にでもチャンスが与えられる環境となっています。 このサイトでは、建設業界で成り上がっていくために必要な予備知識や、独立後にやるべきことなど、これから業界に携わる方にとって有益な情報をまとめています。
建設業界のピラミッド構造について

最初に理解しておきたい事実として、建設業界は良い意味でも悪い意味でもわかりやすいピラミッド構造になっています。 規模が小さい会社ほど、元請けからマージンを抜かれた上で仕事を受注する機会が増え、それが何階層にも連なっています。階層が上になればなるほど、自ら動かずともマージンだけで利益が出せる状態が出来上がっている、とも言えるでしょう。 ただしこのピラミッド構造は、元請けが都合よく下請けを利用するためだけにできたものではありません。 と言うのも、たとえ大手建設会社とは言っても、すべての工事をこなすことができない場合が多く、各所に特化した会社に仕事を回すことはある意味必然となります。
例えば、一つの大きなビルを建てる事業を大手ゼネコンが請け負ったとします。 ビルを建てるには様々な種類の工事が複雑に絡むため、これを自社のみで片付けようとはしません。 まずは提携している中小の工務店やリフォーム会社に案件として振り、そこからさらにそれぞれの工事に特化した一人親方などに仕事が振り分けられていきます。
末端にいる規模の小さい業者ほど、それぞれの分野で特化していて質の高い仕事をするため、このピラミッド構造こそ日本の建設業界のクオリティーの高さを引き出している、とも言えるでしょう。 こういった権力構造の良し悪しは置いておき、一つだけはっきりしていることとしては、「建設業界で成り上がるためには、この階層を登っていく必要がある」ということです。
学歴がなくても勝負はできる

良い大学に入り、真面目に就職活動をすることで、場合によってはそれこそ大手ゼネコンに就職することもできるかもしれません。 それは建設業界において言えば、技術や経験はないもののいきなり飛び級で幹部クラスになったようなもの。 普通の公務員と官僚の違いにも似ているかもしれません。 ただし、そのようなエリートコースを進める人はひと握り。 その点建設業界は、たとえ学歴がなかったとしても完全にフラットな状態から勝負をすることができる、健全な業界です。 冒頭でもお伝えしましたが、建設業界は慢性的に人手不足。やはり
- 厳しそう
- 身体がキツそう
というイメージが先行しているからか、なかなか業界に入ろうとする若者が増えません。 だからこそ、身体さえ元気で真面目に働ける人間性を持ち合わせていれば、誰でもすぐに働き始めることができます。 そこに学歴などというものは必要ありません。
しかも、一般的に給料は普通のサラリーマンよりも高い傾向にあり、使う暇もないほど働いて将来の夢のための資金作りをする、という目的を持って働くのにも適しています。 また、圧倒的に独立することに対するハードルが他の業界に比べて低いことも、成り上がりを考える上では大きなメリットです。 なにか一つのジャンルに特化して技術を磨き、仕事を通じて周りからの信頼を得ることができれば、若くして独立することも難しくはありません。 これは大手企業に勤めていてはなかなかできないでしょう。
個人事業主としての独立を目指す

建設業界で働き始めるにしても、最初はアルバイトかその会社の社員、という立ち位置からスタートすることになります。 従業員である、ということはある意味会社に守ってもらえるメリットがある分、なかなか給料は上がりません。 これを爆発的に増やす、つまり成り上がりの第一歩を踏み出すには、独立するしかありません。 まずは真面目に働き、技術をしっかり身に付けるところからです。 これを疎かにしていきなり独立をしても、必ず失敗します。 技術も人からの信頼もないところに、仕事が回ってくるわけがありません。
また、独立をする際に、それまで働いていた会社を裏切るような形にしないことも大事です。 しっかり話し合い、お互いが納得した状態で退社・独立ができれば、その後にお互い仕事を回すなど、様々なメリットも生まれるでしょう。
法人化はするべき?
独立するにあたり、個人事業主としてではなく、法人を立てることも選択肢の一つとなります。 ただ、いち従業員からの始めての独立、という場合は基本的に個人事業主から始めるのがよいでしょう。 法人を立てるにはそれだけで登記などの費用がかかりますし、ある程度事業が軌道に乗ってから考えるようにすればよいと思います。 もちろん、法人にすることによるメリットも多くあります。主なものとしては、
取引先に対しての信用度が上がる
信用度が上がることで、単純に取引が増えるだけでなく、より大口の案件受注が可能になります。
経費
法人にすることで、事務所の家賃や交通費など、経費に計上できるものが圧倒的に増えます。 それにより、トータルで支払う税金の額を抑えることができます。
従業員にとっての安心感
法人化することにより、雇っている従業員を社員にすることができます。 社会保険などに加入することで従業員にとっての福利厚生も整い、より安心して働いてもらえるようになります。 人材が定着しやすくなるでしょう。
株式公開

これは建設業界に限った話ではありませんが、成り上がりを語る上で株式公開は一つの大きな指標となるでしょう。 独立し事業を起動に乗せて株式法人化、そしてその後も拡大を続けていけば建設業界での株式公開も夢ではありません。 ここまで辿りつけばもはや会社は零細ではなく、中小以上の規模まで成長したと言ってよいでしょう。 つまり冒頭でお話ししたピラミッドの中間層にまで登ってきたことになります。
そのままさらに事業の拡大を目指すもよし、または、事業そのものを大手に売却して、莫大な売却益を得た上でリタイアするのも、また一つの成功の形です。 建設業界は、こういった成功までの道筋が初期段階から見えやすいところです。 これから業界で新たにチャレンジする方は、ぜひこの道筋を意識して頑張ってみてください。
資金調達について

企業規模を大きくしてゆくのであれば「資金調達」も予め視野に入れておきましょう。 建設業種によっては下請け会社に前払いをしなければならないケース(例えば、建築一式工事など総合的な工事を受注し、下請け会社に業務を割り振るなど)も多く、元請となる建設業者は多大な資金が必要です。 資金調達方法としては「銀行融資」が最もメジャーと言えますが、安定した売上や利益が求められ、新規で設立した企業や赤字状態ではまず審査には通りません。 さらに、まとまった資金を得るには事業規模も重要となり、個人事業主や一人親方では利用が難しいと言えます。 そのため、まずは「実績を積む」「安定的に利益を出す」を目指す必要があるでしょう。
“今現金が無いとビジネスチャンスを逃してしまう” “工事が終わるまでのつなぎ資金が欲しい”
というケースであれば、ファクタリングという手もあります。 ファクタリングとは、支払い期日前の請求書をファクタリング会社に売却し、早期現金化を図るという資金調達方法です。 ファクタリングは原則として債権が存在していること・売掛先と反復継続した取引がある等を満たせば利用可能であり、赤字状態・新規設立等は問題になりません。 そのため、実績を積むまでの資金調達手段としてファクタリングは非常にマッチする方法と言えます。 ただし、ファクタリングにはリスクや注意点もありますので、利用時にはこの辺りもしっかりと押さえておくようにしてください。
▼参考サイト(アクセルファクター公式HP) ファクタリング
現状で利用できる資金調達を上手に活用し、安定した経営、事情規模の拡大を目指してゆきましょう。